人気のイタリア周遊 列車で巡る世界遺産の旅
- 2025.05.03
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列車で巡る世界遺産の旅
イタリアは、古代ローマ帝国の遺産からルネサンス芸術、そして近代と融合した現代文化まで、長い歴史と多彩な表情を併せ持つ国です。特に「ローマ」「ヴェネツィア」「フィレンツェ」「ミラノ」の四大都市は、それぞれが世界遺産として登録された名所を抱え、訪れるたびに新たな発見があります。
イタリア周遊旅行では、高速鉄道「フレッチャ・ロッサ」や「イタロ」といった新幹線クラスの列車を利用すると、快適な車内で移動時間を最小限に抑えられます。例えばローマ〜フィレンツェ間は約1時間30分、フィレンツェ〜ヴェネツィア間は約2時間と、朝食後に出発して昼前には次の街に到着できるほど。車窓から見えるトスカーナの丘陵や、赤煉瓦の屋根が連なる田園風景は、列車旅だからこそ楽しめる絶景です。
さらにイタリアは世界で最も多くの世界遺産を抱える国(58件/2025年現在)。それらは都市部にとどまらず、田舎の村や遺跡群、山岳地帯の修道院などにも点在しており、鉄道とバス、さらには徒歩を組み合わせることで、多彩な旅のシナリオが描けます。
今回は、そんなイタリア四大都市を列車で巡りながら、主要な見どころとグルメ情報、移動時のヒントを余すところなくご紹介します。
1. ローマ – 古代とバロックが共存する「永遠の都」
イタリアの首都ローマは、紀元前から続く壮麗な遺跡と、17〜18世紀の華やかなバロック建築が交錯する街。中央駅「テルミニ駅」は鉄道網の要所であり、ここから南イタリア方面や北部都市への列車が発着します。
見どころ👀
✅コロッセオ
- 建造は紀元80年頃。135メートル×50メートルの巨大な円形闘技場には、最大で7万人を収容できたと言われます。
- 音声ガイド付きツアーで、グラディエーターの戦いの舞台裏や地下構造をじっくり探検可能です。
✅バチカン市国
- 世界最小の独立国。入国にはパスポートチェックが必要です。
- サン・ピエトロ大聖堂のクーポラは、一段一段狭いものの、頂上からはローマ全域が眼下に広がります(登頂には予約推奨)。
- システィーナ礼拝堂では、ミケランジェロの『天地創造』『最後の審判』を間近に鑑賞できます。
✅トレビの泉
- 18世紀バロック様式の傑作。泉の水流で形作られた海の神ネプチューン像が見事です。
- コインを投げ入れる場所は3ヵ所あり、背を向けて右手で投げるとまたローマに戻ると言い伝えられています。
✅スペイン広場
- 1725年に完成したバロック階段は、春にはツツジで彩られます。
- 映画『ローマの休日』でヘップバーンがジェラートを食べた階段として世界的に有名。
食事🍽️
✅カルボナーラ
- 本場ローマでは、生クリーム不使用。卵とペコリーノチーズのコクと、グアンチャーレ(豚ほほ肉)の旨みが絶妙に絡み合う濃厚パスタ。
- 昼食時は混雑するので、早めの時間帯に地元のトラットリアを狙うのがおすすめ。
✅ジェラート
- ミルクベースやフルーツベースなど50種類以上のフレーバーを用意する店が多い。
- ナッツやチョコチップをトッピングしても◎。食後の散策のお供に。
移動のヒント🚆
- ローマ・テルミニ駅構内には荷物預かり所が複数あり、1日€6程度で利用可能。
- メトロA線に乗れば、スペイン広場やバチカン市国の最寄り駅へ直通。世界遺産観光の拠点に便利。
2. ヴェネツィア – 水の都で楽しむ優雅な時間
車の乗り入れが禁止された迷路のような路地と水路が続くヴェネツィアは、徒歩や水上交通が主な移動手段。鉄道駅「サンタ・ルチア駅」到着後、徒歩でホテルへ向かう間にも古い橋や運河沿いの風景が旅情を誘います。
見どころ👀
✅サン・マルコ広場
- 9世紀に建設されたサン・マルコ寺院は、モザイク装飾が息をのむ美しさ。
- 広場のカフェ『フローリアン』は、1720年創業。屋外テラスでクラシック音楽を聴きながらのコーヒータイムは贅沢この上なし。
✅水上バス&ゴンドラクルーズ
- ヴァポレット(ACTV社)の1日券は€20〜。本数も多く、運河を渡る度に見える景色が異なります。
- ゴンドラは30分€80〜(交渉可能)。運河の細道を進む特別な体験を。
✅ムラーノ島
- サン・ピエトロ・マルティーロ教会裏手のガラス工房では、職人が吹きガラス製法を実演。
- お土産には薄く繊細なデザインのグラスやアクセサリーが人気。
食事🍽️
✅イカ墨パスタ(スパゲッティ・アッラ・ネロ)
- 真っ黒なビジュアルがインパクト大。コク深いイカの旨みと白ワインの酸味が調和。
✅バッカラ・マンテカート
- 塩漬け干しダラを一晩水戻し後、オリーブオイルとガーリックで滑らかにペースト状に。
- カナッペ風にバゲットにのせて前菜に。
移動のヒント🚆
- 駅出口から広場までの運河渡し舟(バポレット)の乗り継ぎ地点は「ローマ広場」。チケットは事前に券売機で購入。
- 路地が複雑なので、紙地図でもGPSでも必ず現在地を確認しながら散策を。
3. フィレンツェ – ルネサンスの息吹を感じる街
美術作品と建築が街全体に溶け込むフィレンツェは、鉄道駅「サンタ・マリア・ノヴェッラ駅」から歴史地区まで徒歩10分圏内。石畳の道を歩くだけで、当時の文化サロンに招かれた気分に。
見どころ👀
✅ドゥオーモ(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)
- ブルネレスキ設計の巨大クーポラは、内側のフレスコ画も必見。
- 展望台へは463段の階段を上る必要があるが、登り切った先の360度パノラマは疲れを忘れさせる。
✅ウフィツィ美術館
- ボッティチェリ、レオナルド、ミケランジェロらルネサンス巨匠の作品が揃う。
- 混雑回避にはオンライン予約がおすすめ。日本語音声ガイドもあり。
✅ピサの斜塔(日帰り)
- フィレンツェから特急列車で約1時間。予約不要のプチトリップに最適。
- 斜塔登頂チケットは前売り必須。午前中の回を狙うと人混み少なめ。
食事🍽️
✅ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ
- 地元産キアニーナ牛のTボーンステーキ。300〜500gの厚切りで豪快に。
- 塩とオリーブオイル、ローズマリーだけでシンプルに味付け。
✅パッパ・アル・ポモドーロ
- トマトとパンを煮込んだトスカーナの伝統スープ。
- 秋は茸を加えたバリエーションもあり、味わい深い。
移動のヒント🚆
- 駅構内の切符売り場は朝混むため、自動券売機を使うとスムーズ。
- 歴史地区は歩行者天国。レンタル自転車やキックスクーターでの移動も可能。
4. ミラノ – ファッションと芸術が融合するモダン都市

イタリア北部の経済・ファッション中心地ミラノは、「ミラノ中央駅」から市内各所へ地下鉄やトラムが発達。鉄道でコモ湖やベルガモへの日帰り旅も手軽です。
見どころ👀
✅ドゥオーモ
- 白大理石で造られた壮麗なゴシック建築。屋上テラスはエレベーターまたは階段でアクセス可能。
- テラスの尖塔にはサン・テウテリアの金色の像が輝きます。
✅最後の晩餐(サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ)
- ダ・ヴィンチ筆の壁画。劣化を防ぐため、1回15分の限定入場で要予約。
✅スカラ座
- 1778年創設のオペラハウス。ホワイエや博物館見学ツアーあり。
食事🍽️
✅リゾット・アッラ・ミラネーゼ
- サフランの香り漂う黄金色のリゾット。パルミジャーノチーズでさらに濃厚に。
✅オッソ・ブーコ
- 仔牛すね肉を白ワインと香味野菜でトロトロに煮込む北イタリアの定番料理。
- 付け合わせにリゾットやポレンタが相性抜群。
移動のヒント🚆
- 中央駅のコインロッカーは€5〜。小型~大型まで揃うので、身軽に観光可能。
- 地下鉄M1(赤)・M2(緑)ラインでドゥオーモやスフォルツェスコ城へ直通。
まとめ
イタリア四大都市を列車で巡る旅は、移動時間も観光の一部。車窓からは歴史ある田園風景や小さな村々が流れ、街へ到着すると濃密な文化体験が待っています。各都市の見どころとグルメを余すところなく味わい、列車旅の快適さと非日常感を両立させた贅沢な時間をぜひ体験してください。
ふたりで旅する、これからの人生のために
ふたりで行くハネムーンは、ただの旅行ではありません。
異国の地で過ごす日々は、非日常の中でお互いの価値観や時間軸を知る大切な瞬間。
旅先での新しい体験やトラブルを共に乗り越えることで、「寄り添い合う」「助け合う」
そんな姿勢が自然と育まれていきます。
そして帰国後、改めて感じる日本のサービスの丁寧さや、日本食の美味しさ。
旅に出たからこそ、「当たり前」が実はとても尊く、ありがたいものだと気づけるのです。
そんなハネムーン体験は、ふたりの今後の人生に深く寄与していくはず。
我々は、どんな時も支え合える関係を築くための、大切な第一歩となるハネムーンのお手伝いをしています。
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