「旅行も“サステナ”⁉今後流行る新しい旅のカタチ」
- 2021.09.01
- 国内旅行
最近サステイナブルとかSDGsというワードを、よく耳にするようになりました。
新型コロナウイルスの感染拡大による、コロナ禍の中、人々の行動や意識に変化が生じ、旅行のスタイルにも影響が出てきています。
その新しい旅のスタイルのなか「サステイナブルツーリズム」は、世界中から今後の観光のあり方の一つとして注目を集めています。
では、サステイナブルツーリズムとはどのようなものでしょう。
国連世界観光機関によると「持続可能な観光」のことであり、現在だけではなく未来を含めた地域の経済、社会、環境への影響を十分に考慮し、ツーリストや企業、環境、受け入れ側の地域のニーズに対応した観光のとのことです。(参考:国連世界観光機関UNWTO駐日事務所ホームページ)
つまり、観光地の本来の姿を持続的に保つことができるように、観光地の開発やサービスのあり方を見定め旅行の設定を行うことで、オーバーツーリズムによる環境汚染や自然破壊などの現象が見られるようになった反省から地域の文化や自然環境に配慮し、本物を体験することなどで、観光地に住む住民と観光客とが相互に潤うことが重要との考えに基づいた観光のことです。
もっと簡単に言えば、観光客だけでなく地域や住民にもメリットがある旅行です。
コロナ感染拡大前に、世界中の観光地で「オーバーツーリズム」が問題化されていました。
日本の観光地でも訪日外国人観光客の急増などにより顕著な問題となっていました。
特定の観光地に人が集中したり、大量の通過型のスポットとなることで、大気汚染、ごみ問題での環境悪化、常識の無い一部の人の行動などで、住民生活の質と観光地の価値が低下することとなりました。
このような課題が問題視されはじめ観光客の誘致だけではなく、地域の自然や文化を守る「持続可能な観光地づくり」が求められるようになり、2017年は「開発のための持続可能な観光の国際年」に指定されました。
また、新型コロナウイルス感染拡大により、旅行者意識や行動にも変化が出ており、旅行でのサステイナブルな意識が高まってきています。
旅行予約サイトブッキング・ドットコムが2万人(28か国)の旅行者のアンケートと、ユーザーの検索データの調査で53%の旅行者が「将来はよりサステイナブルに旅行したい」と回答。 69%の旅行者が「旅行業界に対して、よりサステイナブルな旅行を提供すること」を求め、「全ての移動・渡航制限が解除されたら旅行先でのごみの削減やリサイクルを検討する」と答えた旅行者が53%、また、55%が、「自身の支払った金額がどのように現地のコミュニティに還元されているか知りたい」と答えています。
こうした調査結果から、サステイナブルツーリズムの概念は旅行者の間でも浸透しつつあり、旅行者は自身の実践だけではなく、観光業者にもサステイナブルツーリズムへの取り組みも求めています。
それでは、サステイナブルツーリズムを取り入れている事例を紹介しましょう。
・自然を活かしたアウトドアアクティビティ
ラフティングなどの川下りや湖などでのカヤックなど自然のまま体験できる楽しみ方はサステイナブルツーリズムの代表的なスタイルです。
例えば、群馬県水上のラフティングや、埼玉県長瀞のライン下り、釧路湿原でのカヤックなど日本全国で、楽しむことが可能です。 海外ならばスイスやカナダでのハイキングやモルディブやハワイ、タヒチなどでのシュノーケリングなど多くのアクティビティが体験可能です。
・歴史的な文化体験や見学
歴史的な建造物やそこでしか経験できない歴史的な文化体験など、特に日本には機織りや染め物、和菓子などの食べ物にかかわるものなどさまざまな体験が可能です。
日本国内であれば、京都での機織りや愛媛県松山での藍染の体験をする事も、各地の銘菓や名物料理を食べ歩いたり、郷土料理作りを体験することも素晴らしい思い出となります。海外でも世界遺産巡りや各国の民族衣装の試着や料理作り体験など多種多様な経験をすることが可能です。
サステイナブルツーリズムには「サステイナブルツーリズム国際認証」と言われる指標があり取得するには国連が定める基準を満たし持続可能な地域づくりの姿勢が評価されます。
世界にはこの認証を受ける地域が、アイスランドの西部フィヨルド、スペインのバルセロナを含むカタルーニャ州、他にもメキシコ、オーストラリア、ニュージーランドの一部地域など、いくつもあります。
是非、旅行に行こうと検討する際にはこの「サステイナブルツーリズム」を意識してみてはいかがでしょうか。
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